暗号技術評価報告会(2001年度)

暗号技術評価報告会(2001年度)

2002年(平成14年)5月27日
独立行政法人情報処理推進機構
通信・放送機構

開催概要
名称 暗号技術評価報告会(2001年度)
主催 情報処理振興事業協会、通信・放送機構
会期 2002年4月16日(火)
時間 13:30~17:30
会場 ヤマハホール (東京都中央区銀座7-9-14)
参加者数 約300名
プログラム
時刻 内容
13:30 開会の挨拶
松浦 雅洋 通信・放送機構理事
CRYPTREC 活動の背景説明と CRYPTREC 活動にご協力された方々、ご来場の方々への謝辞を述べた。
13:35 電子政府における暗号技術評価の位置付け
喜安 拓 総務省情報通信政策局 通信規格課長
電子政府実現に向けた政府の取り組みにおける CRYPTREC 活動の位置付けと重要性について説明があった。また、CRYPTRECにおける電子政府推奨暗号リスト案の作成及び暗号の利用方針に関する省庁間合意に向けてのスケジュールについても説明があった。
13:55 暗号を核とする情報セキュリティ評価の在り方について
辻井 重男 中央大学教授
(暗号技術検討会顧問/暗号技術評価委員会顧問)
総括として、過去3年間における暗号技術評価活動、評価結果の概要、CRYPTREC活動の意義、海外プロジェクトとの連携等についての説明があった。また、今後の課題として暗号技術評価継続の必要性、今後のCRYPTREC活動についての説明があった。
14:15 CRYPTREC活動報告 – 2001年度報告 –
今井 秀樹 東京大学教授
(暗号技術検討会座長/暗号技術評価委員会委員長)
暗号技術検討会座長及び暗号技術評価委員会委員長として、暗号技術検討会と暗号技術評価委員会の関係をはじめとした CRYPTRECの体制や評価活動を、これまでの活動経緯を踏まえて具体的に説明した。また、2001年度暗号技術評価活動の成果についても併せて示し、今後の課題して継続的な暗号技術評価の実施や、実装評価やモジュール評価などの評価内容の展開、国際協調などについても必要性を指摘した。
14:55 暗号技術検討会の活動概要
暗号技術検討会事務局
(山本 文土 経済産業省 商務情報政策局 情報セキュリティ政策室 課長補佐)
暗号技術検討会の事務局から、同検討会における活動と今後のスケジュールなどについて報告した。また、同検討会の2001年度における成果として、電子政府暗号候補や、2002年度詳細評価対象暗号候補、電子署名法の指針の改正についての検討結果を説明した。そして、今後の具体的な活動案として、2002年度における電子政府推奨暗号リスト案作成や2003年度以降の評価体制のあり方についての検討などを示した。
要件調査ワーキンググループ活動報告
佐々木 良一 東京電機大学教授
(暗号技術検討会 要件調査ワーキンググループ リーダー)
要件調査ワーキンググループの活動成果として、暗号技術に求められる要件に関するヒアリング調査やアンケート調査の結果、海外の電子政府事例調査の結果、SSL(Secure Socket Layer)で利用される暗号の安全性評価の結果、電子政府のシステム別モデル、電子政府における暗号利用形態、などの説明があった。また、電子政府推奨暗号の数、プロトコルや製品の評価の必要性などについての提言があった。
15:45 休憩
16:00 2001年度公開鍵暗号技術評価報告 (Report on FY2001 Evaluation of Public-Key Cryptographic Techniques)
松本 勉 横浜国立大学大学院教授
(公開鍵暗号評価小委員会委員長)
公開鍵暗号技術の評価では、評価対象となるスキームをその機能(署名、守秘、鍵共有)と関連する数論的問題(素因数分解問題、離散対数問題、楕円曲線離散対数問題、格子問題)の点から分類して評価をしたこと、証明可能安全性の有無など、安全性評価上の要件とそれに対する評価結果の説明、及び分類ごとに評価対象暗号技術の評価結果の報告があった。
2001年度共通鍵暗号技術評価報告 (Report on FY2001 Evaluation of Symmetric-Key Cryptographic Techniques)
金子 敏信 東京理科大学教授
(共通鍵暗号評価小委員会委員長)
共通鍵暗号技術評価では、評価対象となった暗号をブロック暗号、ストリーム暗号、ハッシュ関数、擬似乱数生成系に分類して評価したこと、また、安全性や実装性など、それぞれの項目における評価の観点を説明した。そして、評価対象ごとの現状における評価結果を報告した。
暗号技術活用ガイドライン説明
暗号技術評価委員会事務局
(武田 仁己 情報処理振興事業協会)
暗号技術評価委員会の事務局から、暗号技術活用ガイドラインの位置づけや今後の対応などについて説明があった。
17:25 閉会の挨拶
小野 雅敏 情報処理振興事業協会理事
CRYPTREC 活動の国際的な展開についての所感と活動にご協力された方々への謝意を述べ、今後の活動におけるご助力ついてお願いした。